一般財団法人PEACE DAYでは、毎年特別会員の皆様よりいただいたご寄付の一部を、平和に資する団体様にご寄付させていただいています。
今年の寄付先5団体様からご提供いただいたメッセージを、5回に分けてご紹介いたします。
第2回目は、「認定特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン」からのメッセージです。
ピースウィンズ・ジャパンは、広島県神石高原町に本部を置き、国内外で自然災害、あるいは紛争や貧困など人為的な要因による人道危機や生活の危機にさらされた人びとを支援するNGOです。
代表の大西健丞が団体を立ち上げたのは27歳の頃。イラク・クルディスタンでの経験から、春の訪れを告げ、争いや苦難を忘れさせてくれる「平和の風」のような存在になりたいと思い、「Peace Winds JAPAN」と名付けました。
以来、「必要な人びとに、必要な支援を」を合言葉に、これまでに支援活動を行った国と地域は34。現在も世界17ヵ国で活動しています。展開する事業は、住居などインフラの支援から、生活物資の配付、給水衛生、医療、教育、農業、職業訓練、女性の経済的自立支援、児童養護施設の支援など、対象地域のニーズに合わせて多岐に渡ります。最も必要とされる支援を、最も必要とする人びとに迅速に届けるため、世界中でスタッフが日々奮闘しています。
紛争や災害が起きたとき、支援を集めて送る団体は沢山あります。しかし、ピースウィンズ・ジャパンの活動の特徴は、現場に駆けつけて、現場で活動をすること。被災地・紛争地での事業は、リスクもコストも大きくなりますが、生の情報に接しなければ、本当に困っている人がどこにいて、本当に必要なものは何かなど、分かりません。私たちは、これからも現場に軸足を置き、民間ならではの柔軟さを活かして、支援を続けます。
ピースウィンズ・ジャパンの活動は、海外人道支援にとどまりません。
海外の緊急支援で培った経験を活かし、2004年には初の国内災害対応として、新潟県中越地震の被災者支援を開始。2011年の東日本大震災では発災翌日に現地に入り、企業と連携した物資支援などを行ったほか、宮城県を中心とする被災地域で10年間、復興に寄り添う支援を続けてきました。
西日本豪雨、台風19号など、国内外の自然災害現場への出動を重ね、2019年12月には医療を軸とした災害緊急支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”」を立ち上げました。災害被災地での救命救助・捜索活動を行うほか、医師・看護師による医療支援を特徴とし、新型コロナウイルスの感染拡大を受けては、クラスター発生現場へのチーム派遣など、活動の幅をひろげています。
また、ピースウィンズ・ジャパンが2013年に東京から本部を移転した神石高原町のある広島県では当時、犬の殺処分数が全国ワースト1位となっていました。目の前の命を見捨てることなく、社会問題に向き合いたいとの思いから、保護犬事業「ピースワンコ・ジャパン」を開始し、殺処分対象の犬の保護・譲渡の活動を続けています。これまでに命を救った犬の数は約6,500頭と、他に類を見ない規模の取組みとなりました。
私たちはこれからも、設立当初の「世界の平和を諦めない」の信念のもと、あらゆる社会課題に向き合うソーシャル・イノベーション・プラットフォームとして挑戦を続けていきます。
認定特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンピースウィンズ・ジャパン
空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”
ピースワンコ・ジャパン