毎月21日に開催している「PEACE DAY monthly21」。
8回目は「エネルギーから紐解くウクライナ危機と安全保障」をテーマにトークセッションを開催しました。
脱炭素メディア「GXチャンネル」発行人 兼 統括編集長 前田雄大さん、一般社団法人Green innovation代表理事 菅原 聡さん、一般財団法人PEACE DAY 代表理事、株式会社LIFULL 代表取締役社長 井上高志さんをゲストにお迎えし、カーボンニュートラルとエネルギーの観点からウクライナ危機と安全保障についてお話しいただきました。
今回のポイントは「バランス」。
まずは、前田さんから世界地図を見ながら、各国の立場から見た安全保障についてご説明をいただきました。
そこからお話は、欧州の対テロ対策やフィンランドのNATO加盟を絡めながら、各国のバランスが徐々に崩れている現状をお伝えいただきました。
バランスの肝となるのは「脱炭素」
世界のエネルギーが変化していく中で、ロシアの経済は化石燃料セクターに強依存しているため大きな影響を受けます。時代の流れと共に欧州のロシア依存度が減少しつつある時にロシア・ウクライナ紛争が勃発したため、欧州のロシア依存脱却を急進させていると解説いただきました。
ではなぜこのようなバランスの崩れが起きてしまうのでしょうか?
それは、お互いが利己的主義であるということ。
この利己的主義について「囚人のジレンマ」を資料に分かりやすく解説していただきました。また、井上さんからも、平和学の父 ヨハン・ガルトゥング博士の「トランセンド法」について、お話ししていただき、どちらも共通して、お互いが利他的に考え相互に発展していける道を切り開いていくことが重要になると仰っていました。
イベント後半では前田さんにお話しいただいた内容を踏まえて、参加者の方々から質問をいただき理解を深める時間となりました。
質問「例えば、新たにゼロベースで国際機関をつくるとしたらどのような機能が必要か?」
・大きな議決に関して常任理事国に委ねるのではなく、国の大小関係なく加盟国一国一票で投票を行う。<井上さん>
・全会一致であっても大きな国の影響力は大きい。非常任理事国が変わり続け、バランスを保ち続けていく。<前田さん>
質問「市民はどのような行動をしていくべきなのか?」
・世論形成が大事。国民が社会の雰囲気作りをしていく。政府だけの力ではなく、お互いの力が合わさって「より良い社会を作る」という意識を持って行動していくことが大切。<前田さん>
小学6年生の子供が知恵袋に投稿した「サンタさんはいますか?」という事例を挙げて解説していただきました。
・問題を問題のままにする原因(無知・無関心・諦め)を捨て、一人一人が自分の力を信じて行動することで世界は少しずつ平和になっていく。<菅原さん>
・日本でピースデイを祝日にし、カレンダーに記載。日本からムーブメントを伝達し、世界中で平和を意識し認識していくことで、市民は戦争を望んでいないという意思を広げていくことができる。<井上さん>
質問「市民レベルで個人から団体へ輪を広げていくには、マインドを変えるための情報発信か、利他的になるシステムを作るか、どちらが効果的なのか?」
・理想は利他的なシステムだが、ベースはやはり個人の意識や人の想いが大事。個人のマインドを改革していくことが現時点の日本では最良。<前田さん>
質問「関心はあるけれど行動に移せない、何をしたら良いのかわからない人を巻き込んでいく方法はどのようなものがあるか?」
・小さなアクションでも自分なりの考えを持って行動すれば、思わぬところで人の連鎖を広げ、大きな変化に繋がる。間接的な行動も大きな影響を与えることができる。<前田さん>
・力の大小ではなく、救いたい、助けたいという想いを伝えることが相手にとっては勇気となる。<井上さん>
最後に・・・
前田さんから頂いた力強いお言葉をご紹介します。
「楽しむ」ということが大事。人と争うことは楽しいでしょうか?
今、自分が頑張っていること、信じていること、何気ない日々の日常・・。
一度胸に手を当て、自分に訊ねてみましょう。自分自身が心から「楽しい」と思える日々を積み重ねていくこと。
その一人一人の日々が合わさった時、社会はもっとより良いものになると信じています。
Let’s entertainment!
まずは「知る」ことから始めてみませんか?
イベントの様子は、アーカイブでご覧いただけます。
今回紹介した以外にも、学びにつながるお話しが沢山交わされています。
是非、ご覧ください。
▼PEACE DAYmonthly21#8 アーカイブ
https://youtu.be/ytd2j6ALxVg
次の開催もぜひお楽しみに!